【鎌倉】かまくら和久1 〜伝統とワクワクさせる斬新な発想が融合した懐石料理〜
2019年の年末のテレビ番組で知った、かまくら和久。
義母の誕生日祝いに選んだ懐石料理のお店です。
<優>コース 昼懐石
小豆島のにゅう麺、ハマグリの潮仕立て。
ハマグリの大きさと食べ応えには感動。そして、お出汁の美味しいこと!
「先付けに麺」という発想に意外性を感じましたが、先付けが本式の料理の前に出す軽い料理であることを考えれば、麺でもOKなんですよね。
義母は服用中の薬との相性で食べることのできない食材があります。
予約時にお店の方にそのことを伝えていたので、義母には私たちとは別のお料理を出してもらえました。
ここで一つ疑問がわきました。
「義母は貝を食べられない」と、私からは一言もお店の方に伝えていません。
でも、私たちの八寸には盛り付けられていた貝のお料理が、母の八寸にはなかったのです。
もしかすると、先付けの煮麺に載っていたハマグリを義母が食べなかったので、何か事情があって食べなかったとお店側が気付いてくださり、別のお料理を急遽作って出してくださったのかもしれません。
というのも、八寸が出てくるまでに思ったよりも時間がかかったからです。
義母は噛む力が弱まっていて、「ハマグリのように弾力のある食材は噛みきれなかった」と帰りに話していましたので、そのことをお店側が察してくれた可能性があります。
とすれば、驚くほど行き届いた客への配慮。。
料理人の皆様、本当にありがとうございました!
左上から菜の花のお浸し、湯葉の餡掛け、カラスミの巻物。
カラスミはなんと自家製だそうです。美味しくて、もう1本いただきたかったほど。
帆立のしんじょ。エビのしんじょはいただいたことはありますが、帆立は初めて。
小さいカブがかわいい♪
サワラの藁焼き。サワラのお刺身なんて、スーパーなどでは全く見かけません。
お店の方に尋ねたところ、「鮮度がよくないと生では食べられないので。」とのこと。
納得です。だから、「西京漬」とか「ムニエル用」が多いんですね。
藁焼きという調理法のおかげか全く臭みがなく、身はほどけるように柔らかい。
堪能しました。
穴子と茄子の餡掛け。穴子は香ばしく焼かれていて、香りも食感も良く、とても食欲をそそられました。
かまくら和久のサイトには、「精米したて土鍋白米」とあったのでそのつもりでいたのですが、何やらそうではない香りが。
お店の方が蓋をとって説明してくださいました。
「ブリ大根ご飯です。」「え?」
誰もが思い浮かべるブリ大根は、お醤油と砂糖の染み込んだ、こってり感のあるご飯のおかずだと思います。
この炊き込みご飯は、出汁で炊かれたご飯と角切り大根の上に香ばしく焼いたブリを載せたもの。
良い塩梅の塩加減がなされたブリがアクセントになり、薄味のご飯+大根と絶妙にマッチする、飽きのこないお味でした。
赤出汁と香の物。赤出汁のお椀が丸みを帯びた個性的な形で、目でも楽しめました。
ブリ大根ご飯にかける、黒七味。初めて聞きました。
とても辛いと聞いたので、ほんのちょっとだけかけたら、また風味が変わって美味しい!
「もうお腹いっぱい!」と、帰る気になっていたところ、「そういえばデザートも付いていたはず。。」と気づきました。
甘いものは別腹とはよく言ったもの。ペロリといただきました。
イチゴソースとあんこの組み合わせもおいしかったです。
私、イチゴ大福にチャレンジしてみようかな。。(まだ食べたことがない)
記憶に残る料理ともてなし
種類豊富な食材、お料理を目の前にした人をワクワクさせる斬新さ、スタッフ全体の心遣い。
みなさん、とてもお若いようにお見受けしましたが、長年培われたような「もてなしの心」をお持ちだと感じ入りました。
また季節を変えて、足を運びたいお店です。
かまくら和久
由比ヶ浜歩道橋の西側、細い路地を入った住宅街にある。
大きな看板や暖簾がないため、知らないと一般の民家だと思って通り過ぎそう。
1Fにはカウンター席と、4人がけのテーブルが2つ。
2Fには個室が3部屋あり。
2020年2月7日利用